絞り優先を使いこなすせば、写真がもっと上手くなる!絞りの仕組みと、写真の出来上がりを徹底解説

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絞り優先モードって何?他のモードとの違いは?という疑問をお持ちの皆さんに、絞りの仕組みから、絞りを変化させることでどのように写真が変わるか、そして絞り優先モードで撮影する際の注意点まで、できるだけ分かりやすく解説しちゃいます。絞り優先モードを理解することは、カメラの仕組みを理解することにもつながり、カメラの腕も上達します。ぜひ使いこなせるようになって、ワンランク上の写真を目指しましょう!

絞りはレンズ内の光の通り道

まず、絞りとはなんぞや、というところからです。簡単に言うとレンズ内の光の通る穴みたいなものです。そして、この穴の大きさはF値という数字で表され、F値を小さくすると穴が大きくなり、F値を大きくすると穴が小さくなります。F値は数字と、絞りの大きさは感覚的逆になってついるので、要注意です!大事なとこなんで、しっかり覚えておいてください。では、実際のレンズで絞りを確認してみましょう。

F値を小さくするとこの穴が大きくなり、F値を小さくすると穴が小さくなります。外の景色(光)はこの穴を通り、カメラの心臓部である撮影素子に到達するのです。

絞りによって写真はどう変わる?

さて、この絞りの大きさをかえることでいったい何が変わるかと言うと、ボケ具合が変わってきます。F値が小さいほど、ボケ具合が大きくなり(つまりピントが合う範囲が狭くなり)F値が大きいほどボケ具合が小さくなり(ピントが合う範囲が深くなる)ます。下の写真は、F値を変えて写真を撮った例です。

F値が小さいと、トーマスの顔にピントが合って背景がすごくボケていますよね。F値を大きくすると後ろの電車にもピントがあって、さらに後ろに冷蔵庫らしきものもはっきり写っているのが分かると思います。絞りによる写真の仕上がりで1番大きく影響するのがこのボケ具合ということになります。

絞り優先モードで撮影しよう

一眼レフカメラやミラーレスカメラを買う理由の一つに、上で説明したボケを生かしたし写真に憧れて、と言うひとも多いいかと思います。僕なんかはまさにそうでした。そして、このボケ具合を生かした写真を撮るために使う撮影モードが「絞り優先モード」です。カメラの上部にあるダイヤルに書かれている「Av」というのが、絞り優先モードです。このモードでは、絞りは自分で設定し、シャッタースピードはカメラにお任せすることになります。お任せ、というと楽チンな感じですが、ここはカメラを信用しすぎると痛い目に合うので、注意が必要です。

「絞り」と「シャッタースピード」の関係性

F値を大きくすると、光の通る穴はどんどん小さくなるということは、すでに話した通りです。そこで、仮に常に同じシャッタースピードで、F値だけをどんどん大きくしていくとどうなるでしょうか?光の量がどんどん、減って行くわけなので、出来上がる写真はどんどん暗くなってしまいます。下の写真はのシャッタースピードを1/60で固定して絞りのF値のみをどんどん大きくして、絞りを小さくしていったものです。

絞り優先モードでは、こうならないようにそのF値と周りの明るさを考慮して、ちょうどいい明るさの写真になるように、シャッタースピードを調節がしてくれるんです。トーマスの写真もシャッタースピードについては、カメラが勝手に調整してくれていて、F値を小さくするほど、シャッタースピードを遅くして写真がくらくならないようにしてくれています。お利口ですね〜。…でも、カメラはちょうどいい明るさにしてくれようと頑張り過ぎて、とんでもなくシャッタースピードを遅くしてくることがあります。で、めっちゃ手ブレしちゃうわけです。だから、絞り優先モードで撮るときは、カメラが設定してくるシャッタースピードに要注意です。F値を大きくして撮りたいけど、手ブレするシャッタースピードになってしまう場合は、F値を一段小さくしたり、ISO(ISOについては別記事で)を上げたり人間側が調整してあげる必要があります。ちなみに、手ブレするかしないかは被写体や撮る人の腕にもやりますが、よく「1/焦点距離」を下回ると手ブレしやすいと言われています。例えば50mmのレンズを使ってたら場合、シャッタースピードが1/50以下になると手ブレしやすくなるということです。参考にしてみてください。

F値はレンズで決まる

ここまで読んで、「よし、絞り優先モードでボケを生かした写真を撮るぞ!」と意気込んだあなたに大切なお知らせです。まず、あなたの持っているレンズに書いてあるF値を確認しましょう。実はそもそも設定できるF値の範囲は、カメラのレンズで決まってしまっているのです。そしてそのF値はカメラレンズにも記載されています。

上の例だと、左のレンズはF値の最小値(開放値と言います)はF値1.4、右のレンズはズームの具合によって開放値が3.5〜6.3の値を選ぶことができるという意味です。絞りの設定自体はカメラ本体側でするので、ついカメラ本体の機能かと勘違いしやすいのですが、最初で書いた通り絞りはレンズ側の構造です。だから、レンズによって決まるのです。ボケを楽しみたいなら、F3以下は欲しいので、しっかりレンズを選びましょう。おすすめは単焦点レンズです。単焦点レンズは、焦点距離が固定されている(つまりズームができない)レンズの総称ですが、単焦点レンズにはF値が小さいものがあり、価格も手頃です。上の左のレンズはシグマの30mm  F1.4の単焦点レンズです。かなりボケた写真が撮れるので、おすすめですよ。

まとめ

絞りはカメラでの最重要な機能です。絞りをマスターできれば一気に写真の表現の幅が広がります。特に綺麗にボケた写真に憧れているなら、楽しいこと間違いありません。決して難しい機能ではないので、トライアンドエラーでぜひ色々と試して見てください。

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